龍雲寺のご案内
龍雲寺(りゅううんじ)は、島根県浜田市にある曹洞宗の寺院。山号は海藏山。本尊は釈迦如来。
龍雲寺の創建は永徳2年(1382)、当時の三隅城の城主三隅信兼が無端祖環を招いて開山し三隅家代々の菩提寺としたのが始まりと伝えられています。
寺宝が多く紙本墨書大般若経が島根県指定文化財に、木造阿弥陀如来坐像、伝空海筆十三佛画幅、紺紙金泥金剛経が浜田市指定文化財にそれぞれ指定されています。
又、本堂は浜田藩主松平家菩提寺である長安院の本堂を移築したものと伝えられています。
☆龍雲寺略縁記
六百余年の歴史を有する龍雲寺は元、教院で往古は益田市種にあり、永徳二年に三隅能登守信兼公、太祖常済大師の法孫、無端祖環禅師を請して禅林として開創される。一世端巖、二世玉麟、大徳が住し、嘉吉岩塩(1441年)三世中興日照韶光大和尚の時に種より此の高城山谷に移転し三隅信兼外護して殿堂整いこれより門風大いに振るう。後ち毛利に攻められ三隅氏落城し当山も兵火にかかりて諸道悉く焼失し灰燼に帰す。元亀年間(1570年)十世用山正受大和尚の時、益田氏再興旦那となりて本堂を再建す、十八世円山周達大和尚の代に諸堂を完備するに及び、金沢大乗寺より卍山禅師の法嗣、泰州通量大和尚を請して後住となす、時に三隅兼壽居士の帰依を受けて寺門重興し法化盛んとなる、天保八年(1837年)三十二世昆山石瑞大和尚の代に浜田藩主松平氏の竹島事件により、お國替えに際し本堂を寄付され同十一年に上棟し輪奐の美備わる。
三十九世智賢大勇和尚は本堂屋根替等の大修繕と道路を新設して便をはかる。
伽藍はすべて二百年の古殿堂なれども古徳の遺風に支えられ今日に至る。