晋山式について

曹洞宗では、一ヶ寺の住職となる際には所定の修行を積み、資格を得て初めて管長さまより住職の辞令が交付されます。

晋山式の”晋”は「進む」、また”山”は「お寺」を意味します。
(お寺には必ず山号があり、龍雲寺は「海藏山」)

つまり、晋山とは「山に進む」=「お寺に入る」、即ち「住職になる」ことを意味しています。したがって晋山の儀式は「住職就任式」であり、お披露目でもあるため、お寺にとって大変意義のある儀式です。


2016年5月14日-15日に行われました晋山式の模様をご紹介します。

安下処 三隅町 桐田家
安下処 出発前

晋山式当日、新命和尚(新住職の呼び名)は一旦お寺を出て、安下処(寺に入る前に一時を過ごす宿)に入り、そこで身支度を整え、改めてお寺に向かいます。

お稚児さんの行列
龍雲寺 山門

道中は檀信徒総代方の持つ青・黄・赤・白の旗、またお稚児さん達の行列に先導され、随行の僧侶を伴い、大傘に蓋われて龍雲寺山門に到着します。新命和尚は山門で法語を唱え、大擂鼓(だいらいく=雷が鳴るように打つ太鼓)の鳴り響く中を先導する僧侶方に続いて本堂に入ります。

開山様と歴代の住職様方へご報告
参列の僧侶達

新命和尚は本堂正面に進んで香を捧げ、ご本尊様に就任のご挨拶をします。次に、當山の伽羅を御護り下さる大権修理菩薩様に當山の安泰を祈ります。
さらに、インドから中国に禅の教えをお伝えになられた達磨大師様、そして當山の御開山様と歴代の住職様に就任の報告と世界の安泰を記念し、佛道の興隆と當山の繁栄、そして檀信徒各家の家門繁栄を祈り、報恩感謝の眞を捧げます。
続いて参列の僧侶たちが佛様のお徳を讃えるためにお経を唱えながら、お稚児さん達も交えて本堂を二巡して晋山式を終えます。

晋山式の様子をアルバムでご覧いただけます。

晋山式アルバム